FOREST PLAY COLUMN

葉っぱの金継ぎ

落ち葉の割れや欠けを、金のラインで継いで彩る。タイサンボクの落ち葉からはじまる、新しい自然素材クラフトです。

器の割れを漆と金で継ぐ「金継ぎ」。その発想を落ち葉に持ち込んだのが「葉っぱの金継ぎ」です。考案したのは、あかばやし探検隊でおなじみの川村晃寛さん(カメさん)。重ねて切った葉を貼り合わせ、継ぎ目を金や銀のラインで描き起こし、色を重ねていきます。

葉っぱの金継ぎの作り方をまとめた図解。タイサンボクの落ち葉の下処理、道具、製作過程、作品例が1枚にまとめられている
「森遊びの取説」41. 新しい自然素材クラフト、葉っぱの金継ぎ(1/2) 画像をクリックすると大きく表示されます。© kimori_kameg

使うのはタイサンボクの落ち葉

材料はタイサンボク(常緑のマグノリア/Magnolia grandiflora)の落ち葉です。厚みがあって丈夫な葉質が金継ぎに向いていて、考案者も「タイサンボクの葉の質に勝るものはない」と話しています。

タイサンボクは5〜6月に多くの葉を入れ替えます。落ち葉を拾うなら、この時期が狙いめです。

下ごしらえ:グリセリン溶液に漬ける

拾った葉は、そのまま使わずに下処理をします。

  1. グリセリン1:熱湯3の割合で溶液をつくる
  2. 葉を10日間ほど漬ける
  3. 溶液から取り出し、新聞紙などに広げて乾燥させる

こうして処理した葉は、無処理の葉に比べて柔らかくなります。カッターで切ったり穴を開けたりするときに亀裂が走って、思わぬところが破断するのを防げます。

つくり方の流れ

1. 重ねて切る

葉を2〜3枚重ね、クラフトナイフで切り出します。重ねて切ることで、継ぎ合わせたときにぴたりと合う形になります。

2. 貼り合わせる

接着にはグルーガンか木工ボンドを使います。木工ボンドは接着力が強い反面、塗ってから1日ほど乾かす必要があり、グルーガンは速乾ですが接着力は弱めです。欠けてしまった部分を木工ボンドで充填することもできます。

3. 金継ぎラインを描く

グルーガンを浮かせぎみに走らせて線を引くか、木工ボンドで線を盛り上げます。この盛り上がった線が、仕上がりの印象を大きく左右します。

4. 彩色する

  • アクリルガッシュ|不透明感が強くよく発色します。乾くと下の色が透けません
  • アクリル絵の具|透明感があり、重ね塗りで微妙な色合いを表現できます
  • 顔料インク|水で溶いて使います。色がギラギラせず、落ち着いた仕上がりに
  • POSCA ゴールド|金継ぎラインの塗装に。面を塗るのには向きません

きれいに仕上げる5つのコツ

北のクラフトフェアでのワークショップ作品から、考案者が挙げたポイントです。

  • 落ち葉の色調と絵の具の組み合わせを考える
  • 絵の具を塗らない葉の余白をたくさん残す(ここが特に重要)
  • 金継ぎラインを幾何学的なラインだけにしない。直線的なラインと、偶発的な曲線のラインを組み合わせる
  • 金継ぎラインを細く、そして盛り上げる
  • ムラができないよう、色を丁寧に塗り重ねる

作品の楽しみ方

  • 葉書き|そのまま葉に手紙を書き、透明フィルムに包んで封緘すれば郵送もできます
  • ブローチ|小型の葉を使い、裏側にフェルトなどを貼ってブローチ用のピンを付けます
  • 額装|トレーや木枠に収めると、そのまま飾れる作品になります

園や学校の記念品にも

矢巾町の保育園では、卒園記念として園児たちが葉っぱの金継ぎに挑戦しました。やり方を工夫すれば、未就学児でもデザイン・色選び・筆づかいまで自分でできます。完成した作品は木製の額に入れ、卒園日の日付と名前を添えて、ご両親へのサプライズになりました。

岩手県森林整備課所管の「森のゼミナール」森林学習会として、小中学校や幼稚園・保育園でも実施できます(年間の開催数には上限があります)。

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